第2回
THING FABRICS
藤原 昌浩さん

「今治タオル」といえば言わずもがな、愛媛県今治市で製造する国産タオルのブランド。有名なのがタオルのサイドについているタグ。2006年に有名デザイナー・佐藤可士和さんがプロデュースしたもので、タオルの柔らかさや清潔感を表現した白い丸、世界に誇る情熱を表現した赤い縁、そして伝統と安全性を表現した3本の青線が込められている。これを見れば、誰もが「見たことある!」と言うだろう。そんな今治製タオルブランド、その中で「洋服専用のタオル」という新しいジャンルに挑戦した人がいる。なぜ洋服専用にこだわったのか。なぜタオルにこだわったのか。
アメリカ発祥の老舗ブランド「ペンフィールド」が今注目するブランドにスポットを当てるこの短期集中連載。
第2回は今治製タオル生地のみを使った洋服を提案するリラクゼーションタウンユースパイルブランド「THING FABRICS」の藤原さんにお話を伺った。

第2回
THING FABRICS
藤原 昌浩さん

「今治タオル」といえば言わずもがな、愛媛県今治市で製造する国産タオルのブランド。有名なのがタオルのサイドについているタグ。2006年に有名デザイナー・佐藤可士和さんがプロデュースしたもので、タオルの柔らかさや清潔感を表現した白い丸、世界に誇る情熱を表現した赤い縁、そして伝統と安全性を表現した3本の青線が込められている。これを見れば、誰もが「見たことある!」と言うだろう。そんな今治製タオルブランド、その中で「洋服専用のタオル」という新しいジャンルに挑戦した人がいる。なぜ洋服専用にこだわったのか。なぜタオルにこだわったのか。
アメリカ発祥の老舗ブランド「ペンフィールド」が今注目するブランドにスポットを当てるこの短期集中連載。
第2回は今治製タオル生地のみを使った洋服を提案するリラクゼーションタウンユースパイルブランド「THING FABRICS」の藤原さんにお話を伺った。

 

Interview

Interview

藤原さんは最初から今治タオルのお仕事をされていたのですか?

いえ、ずっとアパレルで働いていました。生まれと育ちは今治市で、その後は大阪に出て、最初はヴィンテージアイテムをソースに復刻したり、古着を買付けて販売などをする会社に就職しました。その後渡米し、フリーで古着の買い付けをしたり、現地のメーカーの展示会のお手伝いのようなことも経験しました。
帰国後、大手のアパレルメーカーに就職しました。そこでは主にショップマネージメントとバイヤーアシスタントをしていました。何年か経験を積み、その後、いくつかのドメスティックブランドのデザインや生産、セールスなど様々な業務を経験し、2006年から株式会社グランデッドという会社を設立し、パートナーの宮浦 覚と『ホワイトライン』というブランドを立ち上げました。この会社では5シーズン前から『マウト リーコン テーラー』というミリタリーベースのブランドもスタートし、この2ブランドを中心に現在も運営しています。タオル生地の研究に入り始めたのは、だいたい2013年くらいですかね。

藤原さんは最初から今治タオルのお仕事をされていたのですか?
 

いえ、ずっとアパレルで働いていました。生まれと育ちは今治市で、その後は大阪に出て、最初はヴィンテージアイテムをソースに復刻したり、古着を買付けて販売などをする会社に就職しました。その後渡米し、フリーで古着の買い付けをしたり、現地のメーカーの展示会のお手伝いのようなことも経験しました。
帰国後、大手のアパレルメーカーに就職しました。そこでは主にショップマネージメントとバイヤーアシスタントをしていました。何年か経験を積み、その後、いくつかのドメスティックブランドのデザインや生産、セールスなど様々な業務を経験し、2006年から株式会社グランデッドという会社を設立し、パートナーの宮浦 覚と『ホワイトライン』というブランドを立ち上げました。この会社では5シーズン前から『マウト リーコン テーラー』というミリタリーベースのブランドもスタートし、この2ブランドを中心に現在も運営しています。タオル生地の研究に入り始めたのは、だいたい2013年くらいですかね。

 

順風満帆な経歴ですね。でも、なぜそこから生地の研究を始められたんですか?

「WHITE LINE」ではオリジナルの生地開発もしていましたが、あるシーズンでタオル地を洋服に落とし込む企画が上がり、地元の地場産業であるタオル地なので今治で作ってみたい、と思ったのがきっかけです。ところがタオル地で生地を織るには、どうしても滑脱や引き裂きに弱いことを知ったんです。そこから、調査と研究がスタートしました。

そういう経緯でタオル生地に携わることになったのですね。その後は?

基本的にこれまでに世に出ていたタオル地の洋服は、例えばバスタオルや既存のタオルを使用し裁断し作られている、バスローブのようなプロセスのものがほとんどだったと聞きました。
それと、少し専門的な話なのですが、タオルは「JIS(日本工業規格)」の繊維部門で試験が行われます。衣類は外衣と寝具(ルームウェア)とで分類させ、通常タオル地を使用した衣類は寝具として試験を受けます。外衣・寝具では数値の設定が大きく違い、今までのタオル地で外衣の試験を受けると、滑脱(かつだつ)や引き裂き強度で基準を満たすことができませんでした。そこで職人さんと何度も話し合いと実験を重ね、約2年におよぶ歳月を経て外衣の基準を満たした織物を開発しました。

順風満帆な経歴ですね。でも、なぜそこから生地の研究を始められたんですか?

「WHITE LINE」ではオリジナルの生地開発もしていましたが、あるシーズンでタオル地を洋服に落とし込む企画が上がり、地元の地場産業であるタオル地なので今治で作ってみたい、と思ったのがきっかけです。ところがタオル地で生地を織るには、どうしても滑脱や引き裂きに弱いことを知ったんです。そこから、調査と研究がスタートしました。

そういう経緯でタオル生地に携わることになったのですね。その後は?

基本的にこれまでに世に出ていたタオル地の洋服は、例えばバスタオルや既存のタオルを使用し裁断し作られている、バスローブのようなプロセスのものがほとんどだったと聞きました。
それと、少し専門的な話なのですが、タオルは「JIS(日本工業規格)」の繊維部門で試験が行われます。衣類は外衣と寝具(ルームウェア)とで分類させ、通常タオル地を使用した衣類は寝具として試験を受けます。外衣・寝具では数値の設定が大きく違い、今までのタオル地で外衣の試験を受けると、滑脱(かつだつ)や引き裂き強度で基準を満たすことができませんでした。そこで職人さんと何度も話し合いと実験を重ね、約2年におよぶ歳月を経て外衣の基準を満たした織物を開発しました。

 

生地をゼロから作るなんて、繊維メーカーでないと大変そう。どうやって成功したんですか?

生地をゼロから作るなんて、繊維メーカーでないと大変そう。どうやって成功したんですか?

構想し始めて、最初に東京でずっとアパレルで働いていた同郷の幼馴染、天時 規芳に参加してほしいと声をかけました。快く賛同してくれ、それからすぐに地元の信頼できる友人に相談して準備を始めました。今治に拠点を置き、友人たちの協力をえて20社以上のタオル工場をまわって相談しました。具体的な制作においての難しさやウィークポイントをアドバイスいただくも、やるとなると生産ロットの多さや既存のラインを空けるなど、工場側のリスクも大きく、なかなか賛同してもらえない状況が続きました。最後に現在お世話になっている工場に辿り着きました。好奇心旺盛の器の大きな社長と、のちに僕のタオルの師匠となる偶然同い年だった部長との出会いによって一気に前進し始めました。
今治の方々の培った豊富な経験や知識を惜しみなく教えてもらい、この協力がなければ絶対に不可能だったと思います。これでようやくスタートラインに立った気分でした。その後、JIS試験をパスした2015年に『株式会社SING』を立ち上げました。

構想し始めて、最初に東京でずっとアパレルで働いていた同郷の幼馴染、天時 規芳に参加してほしいと声をかけました。快く賛同してくれ、それからすぐに地元の信頼できる友人に相談して準備を始めました。今治に拠点を置き、友人たちの協力をえて20社以上のタオル工場をまわって相談しました。具体的な制作においての難しさやウィークポイントをアドバイスいただくも、やるとなると生産ロットの多さや既存のラインを空けるなど、工場側のリスクも大きく、なかなか賛同してもらえない状況が続きました。最後に現在お世話になっている工場に辿り着きました。好奇心旺盛の器の大きな社長と、のちに僕のタオルの師匠となる偶然同い年だった部長との出会いによって一気に前進し始めました。
今治の方々の培った豊富な経験や知識を惜しみなく教えてもらい、この協力がなければ絶対に不可能だったと思います。これでようやくスタートラインに立った気分でした。その後、JIS試験をパスした2015年に『株式会社SING』を立ち上げました。

 

道のりがとても険しかったんですね。具体的にタオル生地の製造で苦労したところは?

一番大変だったのは、これまでにお答えしたJIS試験の物性の部分ですが、強度をクリアしてからは、ずっと着心地に執着しました。実に様々な厚みの生地を作りました。パイルが厚すぎると保温性が高くなりすぎたり、生地自体が重くなったり。逆に薄すぎるとタオル特有の心地よい肌触りが感じられなくなったりして、ちょうど心地良く長所を活かすポイントを探しました。また、このパイル生地に使う素材をどうするかも試行錯誤し、色々試したところ、「サンホーキン綿」が適している事がわかりました。アメリカ・カリフォルニア州のサンホーキン地方で栽培されている繊維が程よく長く均一で肌触りのいい希少綿を使って理想の生地に仕上げることに成功したんです。

道のりがとても険しかったんですね。具体的にタオル生地の製造で苦労したところは?

一番大変だったのは、これまでにお答えしたJIS試験の物性の部分ですが、強度をクリアしてからは、ずっと着心地に執着しました。実に様々な厚みの生地を作りました。パイルが厚すぎると保温性が高くなりすぎたり、生地自体が重くなったり。逆に薄すぎるとタオル特有の心地よい肌触りが感じられなくなったりして、ちょうど心地良く長所を活かすポイントを探しました。また、このパイル生地に使う素材をどうするかも試行錯誤し、色々試したところ、「サンホーキン綿」が適している事がわかりました。アメリカ・カリフォルニア州のサンホーキン地方で栽培されている繊維が程よく長く均一で肌触りのいい希少綿を使って理想の生地に仕上げることに成功したんです。

 

とても緻密な研究でしたね。今回はペンフィールドとTHING FABRICSのコラボアイテムが登場しましたが、この素材を採用しているということですよね?

採用しています。ペンフィールドとのコラボウエアで使っているのは、当社が作っているタオル地の中でも「THING FABRICSオリジナル」という種類です。これはサンホーキン綿を精紡交撚(せいぼうこうねん)という方法で糸を作り、独特の光沢をもたせています。オリジナルのストレッチ糸を開発しナチュラルな伸縮性もあります。肌触りもよく、室内でも外でも快適に過ごせると思います。

とても緻密な研究でしたね。今回はペンフィールドとTHING FABRICSのコラボアイテムが登場しましたが、この素材を採用しているということですよね?
 

採用しています。ペンフィールドとのコラボウエアで使っているのは、当社が作っているタオル地の中でも「THING FABRICSオリジナル」という種類です。これはサンホーキン綿を精紡交撚(せいぼうこうねん)という方法で糸を作り、独特の光沢をもたせています。オリジナルのストレッチ糸を開発しナチュラルな伸縮性もあります。肌触りもよく、室内でも外でも快適に過ごせると思います。

 

暑い季節にはぴったりですね。今回コラボをすることになった経緯を教えていただきたいです。

ペンフィールドのリブランディングに携わる梶原 由景さんに声をかけてもらったのがきっかけです。自分は古着業界で働いていたので、ペンフィールドももちろん知っていました。当時はTシャツやダウンベストを所有していたこともあります。リブランディングされてからのコレクションはずっと拝見していました。P.M.Ken氏の自然と街の融合のビジュアルがとてもかっこよく、コンセプトにも共感しました。お声がけいただいたときは嬉しかったですね。

暑い季節にはぴったりですね。今回コラボをすることになった経緯を教えていただきたいです。

ペンフィールドのリブランディングに携わる梶原 由景さんに声をかけてもらったのがきっかけです。自分は古着業界で働いていたので、ペンフィールドももちろん知っていました。当時はTシャツやダウンベストを所有していたこともあります。リブランディングされてからのコレクションはずっと拝見していました。P.M.Ken氏の自然と街の融合のビジュアルがとてもかっこよく、コンセプトにも共感しました。お声がけいただいたときは嬉しかったですね。

 

今回一緒に携わってみて、ペンフィールドの魅力はどこにあると思いますか?

今回一緒に携わってみて、ペンフィールドの魅力はどこにあると思いますか?

古着のときも好きでしたけど、さらに素材も進化し、伝統はそのままに現代にアジャストした感じがします。アイコンやアイコニックなロゴも好きなのですが、それによってノスタルジーが感じられる部分もいいです。やはりビジュアルにもあるように、自然と街が融合した感じが魅力ですね。どちらのシュチュエーションでも成立する機能のある服というところ。自分のライフスタイルも、趣味がバスフィッシングだったり、ここ数年は家族でキャンプにも行くようになったり、これまでよりも街と自然の往復する機会が多くなってきていたので。

古着のときも好きでしたけど、さらに素材も進化し、伝統はそのままに現代にアジャストした感じがします。アイコンやアイコニックなロゴも好きなのですが、それによってノスタルジーが感じられる部分もいいです。やはりビジュアルにもあるように、自然と街が融合した感じが魅力ですね。どちらのシュチュエーションでも成立する機能のある服というところ。自分のライフスタイルも、趣味がバスフィッシングだったり、ここ数年は家族でキャンプにも行くようになったり、これまでよりも街と自然の往復する機会が多くなってきていたので。

 

最後に、ペンフィールドとのコラボウエアをどう使ってもらいたいですか?

今回使っている「THING FABRICSオリジナル」は、コットン95%とポリウレタン5%の生地で、天然素材を使いながらもナチュラルなストレッチ性がある素材です。
ペンフィールドはアウトドアファッションブランドなので、キャンプやアクティビティといった外遊びでも活躍してくれると思います。ぜひいろんな場所で使ってみてください。



≫ SHORT PILE T-SHIRTS(画像:右)
¥9,504
商品番号:5302-92200
カラー:BLACK

≫ SHORT PILE PANTS(画像:左)
¥15,120
商品番号:5302-92201
カラー:BLACK


最後に、ペンフィールドとのコラボウエアをどう使ってもらいたいですか?
 

今回使っている「THING FABRICSオリジナル」は、コットン95%とポリウレタン5%の生地で、天然素材を使いながらもナチュラルなストレッチ性がある素材です。
ペンフィールドはアウトドアファッションブランドなので、キャンプやアクティビティといった外遊びでも活躍してくれると思います。ぜひいろんな場所で使ってみてください。



≫ SHORT PILE T-SHIRTS(画像:右)
¥9,504
商品番号:5302-92200
カラー:BLACK

≫ SHORT PILE PANTS(画像:左)
¥15,120
商品番号:5302-92201
カラー:BLACK


 

Editor's Note

アメリカ発祥のブランドと日本のブランド、またアウトドアウエアとタオル生地ウエア。一見して交わることがなさそうな両者が、今回ひとつの渾身作を作ることになったのは意外だった。
しかし、藤原さんと多岐にわたるお話をしていくなかで、藤原さんの今治の良さを伝えたいというブレない精神は、ペンフィールドが貫く“レガシー(歴史)”と近いところがあると感じた。約2年という長い研究期間を経て、このようなペンフィールドとのコラボに繋がったことに、ご縁があったように感じる。是非極上の着心地を手に取って体感して頂きたい。

Editor's Note

アメリカ発祥のブランドと日本のブランド、またアウトドアウエアとタオル生地ウエア。一見して交わることがなさそうな両者が、今回ひとつの渾身作を作ることになったのは意外だった。
しかし、藤原さんと多岐にわたるお話をしていくなかで、藤原さんの今治の良さを伝えたいというブレない精神は、ペンフィールドが貫く“レガシー(歴史)”と近いところがあると感じた。約2年という長い研究期間を経て、このようなペンフィールドとのコラボに繋がったことに、ご縁があったように感じる。是非極上の着心地を手に取って体感して頂きたい。